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猫の避妊や去勢は必要?手術するメリットとデメリットを解説

子猫を家族として迎え入れたあと、避妊や去勢をするべきかどうか、悩む飼い主さんは多くいます。

病院や知人から手術を勧められたものの、子猫であれば、まだ小さな体に傷をつけることに抵抗を感じる人もいますよね。

一方で、成長すると生殖器やその他の病気の治療のために、避妊・去勢手術がどうしても必要になるケースもあります。

本記事では、健康な、比較的若い猫での避妊・去勢について、飼い主さんが心がけることや手術のメリット・デメリットを紹介していきます。

避妊・去勢手術は必須ではありません

避妊・去勢手術に正解はありません。猫の飼い方や飼っている環境は、人や家庭によりさまざまです。状況によって猫の避妊・去勢手術が必要かどうかも変わってきますよね。

手術の実施について疑問や不安があれば、積極的に動物病院へ相談してみましょう!ただし、最終的には飼い主さんが納得し判断することが大切です。

ここからは手術の実施を決める上で飼い主さんに心がけてほしいことをお伝えしていきます。

手術によるメリット・デメリットを理解してから判断する

飼い主さんが猫の避妊・去勢手術を決断するためには、まず、手術によるメリットとデメリットを理解することが大切です。

周りに言われるがままに手術をしてしまうと、飼い主さんの後悔へと繋がることもあります。

人間と同じで、手術をすることには良い面がある一方でリスクもあります。猫の避妊・去勢手術をするかどうかに正解はないので、どちらの可能性も考慮しながら丁寧に検討・判断していきましょう。

避妊・去勢するなら手術のタイミングには要注意

実際に手術を受けるかどうかは飼い主さんに委ねられますが、1歳以下の猫の場合は、できる限り早めに決断することをおすすめします。

避妊や去勢に関する手術は、健康であれば大半は年齢に関係なく行えるものの、手術が遅れると病気の発生率や問題行動などを起こす可能性を高めてしまいます。

例えば、メスの場合は初回発情の前に手術を行うと乳腺腫瘍の発症率が低くなるといわれています。オスの場合も性成熟の前に去勢を行うことで、トイレ以外で尿を出してしまったり(尿マーキング)他の猫と喧嘩をしてしまったりする、発情に関連した問題行動を軽減できるとされています。

猫の体への負担も考慮し、手術をするのであればタイミングには十分に注意してください。

猫の避妊・去勢のメリット

猫の避妊・去勢のメリット

では、具体的に猫の避妊・去勢にはどのようなメリットがあるのかをみていきましょう。

発情期のストレスによる問題行動が減る

猫は発情期になると家の中でも尿でマーキングをすることがあります。トイレ以外の場所でおしっこをされると、飼い主さんにとっては困ってしまいますよね。

また、飼い猫が家の外に自由に出られる環境の場合、他の猫と喧嘩をする可能性が高まるのも発情期の特徴です。結果的に事故に遭う可能性も高まります。

家の中だけで飼っていたとしても、異性の猫と接することができずストレスが溜まり、家の中で暴れたりなどの問題行動を起こしかねません。

避妊・去勢手術を行うと発情期に起こるこれらの問題行動を軽減させられるメリットがあります。

生殖器系の病気の予防ができる

手術をすると、オス猫に関しては精巣に関する病気を、メス猫に関しては卵巣や子宮に関する病気を予防できる効果が期待できます。

性ホルモンの分泌の変化によって、メス猫では将来の乳腺腫瘍のリスクを軽減させることもできるんです。また、交尾する機会がなくなることで、ウイルスによる感染症にかかってしまうリスクも下げられます。

このように生殖器系の疾患予防はもちろん、それ以外の病気の予防効果も重視して手術を決断する飼い主さんも少なくありません。

望まない繁殖が防げる

外に自由に出られる環境で猫を飼っている場合、避妊や去勢の手術をしないと知らないうちに外で子供を作ってしまう可能性があります。

メス猫を飼っている場合は、自宅の中で出産するケースもあるかもしれません。飼い主さんの望まない出産であった場合、対応に困ってしまいますよね。

オス猫の場合でも外で生まれた子猫は安全に生きられないことも多く、また、譲渡先が見つからない場合は、行政機関で殺処分となってしまうケースも否定はできません。

幸せになれない猫を生み出さないことも、避妊・去勢手術の一つのメリットとなります。

猫の避妊・去勢のデメリット

猫の避妊・去勢のデメリット

メリットをみると手術をした方がよいと感じる飼い主さんも多いのではないでしょうか。

納得のいく判断ができるよう、猫の避妊・去勢手術のデメリットやリスクにも触れておきます。

繁殖はできなくなる

当然ですが、避妊・去勢の手術を受けた猫は赤ちゃんを産めなくなります。子猫を育てたいと思っても、手術後ではその願いを叶えることはできません。

子猫を育てることを望んでいたり、可愛い飼い猫の遺伝子を残してあげたいと考えていたりする場合には慎重に検討してあげましょう。

手術の影響による体調不良のリスクがある

手術は、全身麻酔で行われます。年齢や体調にもよりますが、手術後に体調不良に陥ってしまうリスクもゼロではありません。少し体に負担がかかった程度であれば、一時的な体調不良で済むので大丈夫です。

また、個体差はあり手術が直接的な原因かはわかっていませんが、下部尿路疾患になりやすいという報告*があります(*Spain,C.V.ら、2002)。去勢したオス猫は太りやすくなるため、肥満から糖尿病になるリスクにも気をつける必要があります。
過剰に心配する必要はないものの、リスクがあることは頭に入れておきましょう。

尿失禁のリスクがある

手術後に性ホルモンの分泌が減ることで、尿道の括約筋が適切に収縮できず、尿失禁の症状を起こしやすくなるともいわれています。

これも直接的な原因かどうかは不明ですが、リスクがあると認識したうえで手術を受けるかどうか判断してあげることがとても大切です。

毛刈り後脱毛のリスクがある

避妊・去勢手術で毛を刈った後、その場所に毛が生えてこなくなったり、舐め続けて脱毛を広げてしまったりする猫がいます。

原因ははっきりしていませんが、性ホルモンが関与している場合は、左右対称に脱毛がみられます。

他の病気が隠れていないか、判断が必要になりますので、手術後に毛が生えてこない場合は、動物病院を受診しましょう。

肥満になりやすくなる

手術によるホルモンバランスの変化の影響で、基礎代謝率が落ちてしまう猫は少なくありません。代謝能力が衰えることで肥満になりやすくなる可能性が高まります。肥満はその他の病気にも繋がるため、十分に注意しましょう。

また、猫も成長すると運動量が減り、やはり基礎代謝が衰えます。手術後は避妊・去勢手術後専用のキャットフードを与えたり、子猫から成猫になる適切なタイミングで消化がよく内臓にも負担をかけづらいフードに切り替えたりなどの工夫や対応をしてあげましょう。

【まとめ】メリット・デメリットを理解した上で手術を受けるか判断しよう

猫の避妊・去勢手術には、メリットがある一方でデメリットやリスクも存在しています。それらを理解し納得したうえで、手術を受けるかどうかを判断しましょう。

感情的なものだけではなく、猫のこと、家のこと、近隣や周辺状況なども考慮して家族で相談しながら決めてあげてくださいね。

猫に対して愛情を持ちながら考えることで与えるべきフードの種類なども含め、ベストな選択へと繋がるのではないでしょうか。

主な症状・お悩み
  1. 猫の去勢手術
  2. 猫の避妊手術

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