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猫は歯周病になりやすい!その原因と予防方法について解説

猫の多くが、お口に関する何らかのトラブルを抱えています。その中でも特に気を付けたいのが歯周病です。
2歳までの猫の70%が歯周病にかかっているといわれているほど、猫にとって身近な病気です。
本記事では歯周病について、その原因や予防するために気を付けたいことを紹介します。
可愛い愛猫のため、早くから歯周病対策をしていきましょう!
この記事では以下のことが分かります
- 猫の歯周病の概要
- 愛猫の歯周病チェック
- 歯周病を予防するために気を付けたいこと
- 歯周病対策グッズを紹介
目次
猫の歯周病とは?
猫が歯周病になると、口のにおいが気になったり、よだれが増えたりします。また、歯周病が悪化すると食欲不振に陥ることも珍しくありません。
「歯周病かもしれない」と感じたら、原因を追究して早急に対処をすることが重要です。
歯周病の原因
猫の歯周病の多くは、食べ物の残りカスなどからできる「歯垢(プラーク)」が原因です。
猫の歯は、歯髄・象牙質・エナメル質の3つの要素で成り立っていて、おおよそ人間と同じです。
人間も歯垢や歯石に悩まされることがあるように、猫も歯の根元に歯垢が残っていると細菌が繁殖して、炎症が起こりやすくなります。
特に猫の口腔内はアルカリ性で虫歯よりも歯周病になりやすい環境です。歯垢や歯石はわずかでも、免疫力が低下していると歯周病にかかることもあります。
歯の根元が赤くなっている、腫れている、出血しているという場合には、怪我だけでなく歯周病の可能性も疑ってみましょう。
歯周病が進行するとどうなるの?
歯周病は主に4つのステップで進行していきます。
1つ目は歯垢の形成です。歯垢は、歯と歯肉のあいだにある「歯周ポケット」と呼ばれる場所に溜まりやすく、歯磨きなどで表面だけを取り除いても改善しないことがあります。
2つ目は歯石の形成です。歯石は唾液のなかに含まれるミネラルと歯垢が結合して形成され、固くこびりつきやすい性質を持ちます。人の場合は約20日で歯垢が歯石に変化していきますが、口腔内がアルカリ性の猫は、さらに短い約7日で歯石になってしまいます。
3つ目は歯肉炎です。歯石が溜まっている場所が徐々に赤みや熱を持つようになり、炎症を引き起こします。歯茎が弱くなり、出血や歯のぐらつきなどの症状が出る場合もあります。
4つ目は歯周炎です。歯周炎は歯槽膿漏(しそうのうろう)と呼ばれることもあり、炎症が口内の深部にまで進行している状態となります。歯周ポケットの奥にある、歯根膜や歯槽骨にまで影響が及ぶと、痛みもかなり強くなります。
ここまで歯周病が進行すると、食欲不振に陥るだけでなく、元気がなくなったり、口臭やよだれといった、さまざまな症状を引き起こします。
歯周炎になってしまう前に、適切な対処を行うことが大切です。
さらに歯周病が進行すると、細菌が血液に入り込み、全身を巡ることで心血管系疾患や腎機能障害になる可能性もあります。
あなたの愛猫は大丈夫?歯周病チェック
猫の歯周病は、できるだけ早く対処をすることが大切ですが、気が付かないうちに進行していることも珍しくありません。
ここでは、自宅で簡単にできる歯周病チェック方法について紹介します。
<軽度の歯周病>歯茎が赤く腫れる
歯茎や歯の根元が赤く腫れていたら、歯周病のサインです。
軽度の歯周病に気が付くためには、通常時の猫の口腔環境を知っておくこともポイントです。「いつもより歯茎の赤みが強い」と違和感を抱くことができたら、軽度のうちに適切な対処をすることができます。
また、猫はもともと真っ白な歯をしていますが、歯垢や歯石が溜まると、黄色や茶褐色に変化します。特に、上顎の奥歯は歯石がつきやすいので、見えづらい場所までしっかりと確認しましょう。
<中度の歯周病>口臭がある・口まわりを気にする
口臭が強くなる、口まわりを触られるのを嫌がる、よだれが多くなったといった症状が出ている場合は、中度の歯周病になっている可能性があります。
歯周病が悪化すると、細菌が増殖してアンモニアのような臭いを感じやすくなります。猫の口から直接臭いを感じるだけでなく、猫の遊び場や舐めた場所に臭いが残っていることもあるので確認してみましょう。
口臭やよだれは歯石を取り除くと改善することもありますが、歯周病以外の病気が原因で症状が出ることもあるため、長引いている場合は病院で相談するのがおすすめです。
<重度の歯周病>歯がぐらぐらする・抜ける
歯がぐらぐらしたり、抜けたりしている場合は、重度の歯周病の可能性があります。
歯周炎や歯槽膿漏となり、深部の膜や骨にまで損傷が及んでいると治療にも時間がかかります。
歯が抜けることも問題ですが、重度の歯周病は口腔環境が悪化し、強い痛みを伴います。大粒のキャットフードを嫌がるようであれば、水分が多く滑らかで食べやすい食事にするなど工夫しましょう。
口の中で進行する歯周病は気が付きづらい病気ですが、サインを見つけることは難しいことではありません。
「いつもと違う」「元気がない」と感じたタイミングで、口の中をチェックすると、早めの処置が可能となります。
定期的な動物病院への受診がおすすめ猫の歯周病は気づかずに進行しているケースが犬よりも多いです。猫の口は小さいため、中の確認が難しく、口臭にも気づきにくいからです。そのため、目立つ症状がなくても、定期的に動物病院に受診し、歯周病がないかはチェックしましょう。
猫の歯周病予防に大切なのは歯磨き
猫の歯周病予防に大切なのは歯磨きです。
歯周病の症状が進むと、歯の根元が露出したり、最悪のケースでは歯が抜け落ちてしまいます。抜け落ちた永久歯は生え変わらないため、日々のお手入れがとても重要です。
できれば、歯周病対策として毎日歯磨きを行うのが理想ですが、口の中を触られることを嫌がる猫は珍しくありません。
まずは、歯ブラシでのお手入れを試してみて、うまくできない場合は、この後紹介するサポートグッズも取り入れながら、性格にあった方法を見つけていきましょう。
\猫の歯磨きのやり方が知りたい人におすすめ記事/歯磨きを嫌がる猫に試してみたい3ステップを紹介
歯周病は猫がかかりやすい病気の1つですが、予防がしやすい病気でもあります。投薬や手術といった負担の大きな治療を行わなくて済むように、日ごろからしっかりと歯周病対策をしてください。歯磨きを習慣にすることで、軽度の歯周病にも気付きやすくなり、早めの対処が可能になります。
猫の歯周病対策に!歯磨きサポートグッズを紹介
歯周病予防に大切な歯磨きですが、多くの猫は歯ブラシを使った歯磨きを嫌がります。また、毎日愛猫に歯磨きをするとなると飼い主さんの負担も大きいですよね。
最近は手軽で効果的なデンタルケアグッズが充実しているので、それらを上手に取り入れて歯磨きをしていきましょう。
ここからはおすすめのデンタルケアグッズを紹介します。
猫用の歯磨きおやつ
歯磨きおやつがおすすめな人噛むことによる歯磨き効果と使いやすさのバランスがよく、【デンタルケアを始めたい人】に一番おすすめ
歯磨きおやつは歯磨き効果のあるおやつです。おやつを噛むことで歯垢や歯石の沈着を抑え、猫のお口の健康を守ります。
多くの歯磨きおやつは猫が好むフレーバーが使われています。中には歯の健康を保つ成分が入っているものもあり、おやつの美味しさだけでなく、歯の健康をしっかりサポートしてくれるものもあります。
また、歯磨きおやつは歯磨きのご褒美としても使えるので1つあると便利なグッズです!
\おすすめの歯磨きおやつ/
なめさせるだけでもOK!フレーバー付き歯磨きペースト
歯磨きペーストがおすすめな人酵素が含まれているなど【舐めるだけでもOK】なものも!歯ブラシにつけて使うことで、歯磨きがおいしく楽しくなります。
歯磨きペーストは、歯磨きの時間が楽しくなる猫が好むフレーバーが付いています。中には食物アレルギーに配慮した製品もあります。愛猫の気に入る味を選んであげましょう。
酵素が含まれている歯磨きペーストであれば「舐めるだけのデンタルケア」としても使え、忙しい飼い主さんも手軽に使うことができます。
また、歯ブラシにつけて使うことで、猫が歯ブラシを受け入れやすくなる効果もあります。
\おすすめの歯磨きペースト/
超簡単!飲み水に混ぜて使う液体デンタルケア
液体デンタルケアがおすすめな人手間いらずで一番カンタン!デンタルケアの時間がとれない【忙しい人におすすめ】
歯磨きのサポート役にぴったりなのが、液体タイプのデンタルケアグッズ。お口の健康を守る成分が配合されています。
キャップ部分に計量カップが付いた使い勝手の良い製品もあり、毎日の飲み水に加えるだけで簡単にデンタルケアができます。
\おすすめの液体デンタルケア/
効率的なブラッシングをかなえるデンタルブラシ
デンタルブラシがおすすめな人お口がさわれる猫ちゃんに【歯磨きをチャレンジ】させたい!
歯磨きで大切なのは、歯の表面と歯周ポケットの歯垢を取り除くことです。そのためには、愛猫の小さいお口にあった動物専用の歯ブラシを選ぶことが重要です。
また、抗菌加工のブラシを選べば衛生管理も安心です。
猫に合う歯ブラシを使うことで、愛猫に負担をかけず効率的に歯磨きができるようになります。
\おすすめのデンタルブラシ/
日々のケアで歯周病を予防しよう
歯周病を防ぐためには、日々の歯磨きが大切です。
歯垢や歯石を定期的に除去できれば、歯周病を悪化させることなく、正常な口腔環境を維持することができます。猫用の歯ブラシやサポートグッズを活用して、歯磨きを習慣化しましょう。
大人になって突然口を触られると嫌がることもあるので、幼い頃から歯磨きの習慣を付けておくのがおすすめです。また、どうしても嫌がる場合は無理をせず、かかりつけの動物病院に相談しましょう。
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