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犬の肥満対策はどうしたらいい?肥満の原因と予防方法を紹介

「愛犬がだんだん太ってきた…これって肥満?」
肥満は人間と同じく、犬にとっても万病の元です。体重管理をして、愛犬の健康を守ってあげることが大切ですが、具体的にどう肥満対策をすればいいかわからず困ってしまうケースはよくあることです。
そこで、この記事では犬の肥満の原因や種類、対策や予防方法について解説します。愛犬の肥満度をチェックするスコアも用意しているのでぜひ活用してください。
犬の肥満は大きく分けて2種類
犬の肥満は主に「原発性肥満」「二次性肥満」の2パターンに分けられます。それぞれどのようなものか、詳しく見ていきましょう。
食べ過ぎなどが原因の「原発性肥満」
原発性肥満とはエネルギー過多を原因とする肥満のことで、別名「単純性肥満」とも呼ばれます。栄養過多と運動不足などの要因によって、エネルギーの過剰が脂肪として蓄積されるものを指します。
原発性肥満は遺伝因子と環境因子などの複雑な要因が絡み合うことで生じるものであり、実際の原因は複雑です。
肥満が悪化すると、さまざまな病気リスクが高まるため注意しましょう。肥満が引き起こしやすい病気としては、以下のようなものがあります。
- 関節炎などの関節疾患
- 呼吸器・循環器疾患
- 高血圧
- 膵炎
- 皮膚感染症
- 免疫力の低下(がんなどのリスクが高まる)
病気が原因で太りやすくなる「二次性肥満」
二次性肥満とは何らかの疾患があり、症状の一つとして肥満が引き起こされるものをいいます。二次性肥満は疾患や代謝機能の異常が関係するため、正しい治療を行うことが大切です。
代表的な疾患の種類としては、以下のようなものが挙げられます。
- 甲状腺機能低下症
- 糖尿病
- 副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)
- インスリノーマ
- 性腺機能低下症
愛犬の肥満度をチェックしてみよう
肥満には大きく分けて2種類あり、そのうち「原発性肥満」は日頃の工夫によって予防することができます。そのためには、まず愛犬の肥満をチェックすることが大切です。
肥満をチェックするための評価方法として、「ボディ・コンディション・スコア(BCS)」というものがあります。概要をチェックし、肥満の現状把握に役立てましょう。
ボディ・コンディション・スコア(BCS)とは
犬は犬種によって体格差があり、適正体重を定めることが困難です。そこで、肥満をチェックするための方法として「ボディ・コンディション・スコア(BCS)」が用いられます。
BCSとは、脂肪の蓄積レベルを数値化したものをいい、見た目と触れた状態から愛犬の肥満度を確認することができます。
基本的に数字が小さいほど痩せており、大きいほど太っていることになります。BCSの評価方法はさまざまですが、ここでは9段階評価を用いたスコアを紹介します。
【スコア1~3】適正以下の体型(痩せている)
スコア1~3は「痩せている」に該当します。
スコア1は
- 遠距離からでも肋骨・腰椎・骨盤、および全ての骨ばった隆起がはっきりと見える
- 体脂肪がまったくない
- 明らかに筋肉量が低下している
スコア2は
- 肋骨・腰椎・および骨盤を容易に見ることができる
- 体脂肪は触知できない
- 筋肉量の低下はごくわずか
スコア3は
- 肋骨は容易に触知でき、肋骨が見える場合もある
- 体脂肪が触知できない
- 骨盤が骨ばって見え、腰がはっきりとくびれている
という内容です。
【スコア4~5】適正な体型
スコア4~5は「理想的な体型」に該当します。
スコア4は
- わずかな体脂肪が肋骨を被っており、肋骨は容易に触知できる
- 上から見たときに腰のくびれが容易に認められる
- 腹部のへこみがはっきりと見える
スコア5は
- 肋骨を被う余分な体脂肪はなく、肋骨に容易に触知できる
- 上から見たときに肋骨の後ろに腰のくびれが見え、腹部が引き締まっている
という内容です。
【スコア6~9】適性を上回る体型(太っている)
スコア6~9は「太っている体型」に該当します。
スコア6は
- 肋骨はわずかな過剰脂肪に覆われ触知できる
- 上から見ると腰のくびれが見えるがあまりはっきりしていない
- 腹部のへこみがはっきりしている
スコア7は
- 肋骨の触知は困難だが可能
- かなりの脂肪に覆われている
- 腰椎部および尾の付け根にはっきりとした脂肪沈着がある
- 腰のくびれはほとんどまたはまったくなく、腹部のへこみが存在することもある
スコア8は
- 過剰な脂肪に覆われ肋骨は触知できないか、または触知にかなりの力を要する
- 腰椎部および尾の付け根にかなりの脂肪沈着がある
- 腰のくびれや腹部のへこみがなく、腹部がかなり膨張している場合がある
スコア9は
- 胸部・脊椎・尾の付け根に大量の脂肪沈着がある
- 腰のくびれおよび腹部のへこみはない
- 腹部の膨張が明らかである
という内容です。
犬の肥満対策と予防方法
犬の肥満対策は人間と同様に、食事管理と運動がキーポイントとなります。そこで、この段落ではフードと運動という2つの観点から、肥満の対策・予防法を紹介します。
【フード対策】食事量や高カロリーのおやつを減らす
食事量の見直しは肥満対策の基本です。与えている食事量は愛犬の体型に合っているかどうか、見直してみましょう。
動物病院で適切なエネルギー量を計算してもらう手もあります。また、市販の高カロリーなおやつを与えている場合は、量を減らすことも効果的です。
急におやつ抜きにするとストレスとなる可能性があるため、上手に与える回数や量を調整しましょう。市販のおやつではなく主食フードをおやつとして少しあげるのも有効です。
【フード対策】与えているフードを見直す
愛犬の健康を守るためには、栄養バランスの整った食事が必要です。フードを食べた時の満腹感は、炭水化物よりもタンパク質のほうが高いといわれています。
フードを見直し、高タンパク質のものを与えることで、満腹感を得やすくなり肥満対策につなげられます。
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【フード対策】食事を分ける・回数を増やす
食事量を急激に減らすと、愛犬が満腹感を感じられなくなり、ストレスとなる可能性があります。
食べる楽しみを奪わないためには、食事を複数回に分けて与えることも良い方法です。
1回あたりの食事量を減らし、与える回数を増やすことで、ストレスを与えずダイエットできます。
【運動対策】散歩の時間や回数を増やす
ダイエットでは食事管理のほかにも、積極的に運動をして消費エネルギーを増やすことが重要です。
散歩の回数を増やす、休日は普段よりも散歩の時間を長くするなどの工夫をしてみましょう。これにより、消費エネルギーが増えて減量につなげられます。
【運動対策】運動量を増やす工夫をする
散歩中におもちゃで遊んだり、坂道コースを選んだりするなど、運動量を増やす工夫をすることもおすすめです。
ボールやおもちゃを使って遊ぶと、愛犬との良いコミュニケーションにもなります。
また、坂道や階段がある散歩コースを選ぶと、エネルギー消費量が大きくなります。愛犬の状態や好みに合わせて工夫し、上手にエネルギーを消費しましょう。
【まとめ】肥満対策をして愛犬の体重をコントロールしよう!
愛犬も人間と同じように、食事量が増えたり運動を怠ったりすると、そのぶん体重が増えやすくなります。肥満は生活の質が低下するだけではなく、病気を引き起こすリスク要因となるため注意が必要です。
愛犬の健康を守るためにも、日頃から食事管理の徹底と積極的な運動を心がけることが大切です。
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