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【獣医師監修】愛犬の腎臓をいたわる食事や腎臓病(腎不全)とはどんな病気なのか解説!

腎臓病(腎不全)は比較的かかりやすいにも関わらず、なかなか症状に現れないことが多く、知らない間に病状がかなり進行してしまう可能性があります。

 

「愛犬の健康診断で腎臓の数値が悪かった…」
「老犬の腎臓ケアをしていきたい」

 

この記事では、腎臓病に関する概要を説明した上で腎臓病ケアにおすすめの食事療法などを紹介していきます。

この記事では以下のことがわかります

  1. 犬の腎臓の働き
  2. 犬の腎臓病(腎不全)について
  3. 腎臓病の愛犬におすすめの食事療法
  4. 愛犬の腎臓病を改善する治療法

 

食事療法について知りたい方はコラムの後半へ

 

犬の腎臓の働きとは?

犬の腎臓の働きとは?

愛犬を腎臓病から守るためには、まず犬の腎臓の働きについて理解することが大切です。

「腎臓=尿を作る器官」といった認識が一般的ですが、それ以外にも重要な働きを持っているので、項目を分けながらわかりやすく紹介していきます!

老廃物を取り除く

血液中に含まれる必要なものを体内に残し、不要なもの(老廃物)は尿として排泄する「ろ過」の機能が備わっています。

体内環境のバランスを整える

ナトリウム・カルシウム・リンといったミネラルを一定に保ったり、体内の水分や酸・アルカリを調節したりするなど、体内環境のバランスを整える働きがあります。

血圧を調節する

血圧が下がると「レニン」という酵素を腎臓から分泌して、血圧を調節するホルモンを作ります。血圧が一定の状態に保たれることで、腎臓のろ過機能もうまく働くのです。

血を作るホルモンを分泌する

「エリスロポエチン」という血を作るホルモンを分泌し、骨髄に赤血球を作らせるように働きます。

ビタミンDを活性化する

肝臓に蓄積されたビタミンDを活性化させて、骨を作るカルシウムの吸収を助けます。

犬の腎臓病(腎不全)ってどんな病気なの?症状などは?

犬の腎臓病(腎不全)ってどんな病気なの?症状などは?

犬の腎臓にはどういった働きがあるのかを押さえたら、次は犬の腎臓病(腎不全)がどのような病気なのか、何が原因で起こるのかを理解しましょう。

腎臓病が疑われる症状についても紹介するので、ぜひチェックしてみてくださいね!

犬の腎臓病とはどんな病気なのか?

腎臓病(腎不全)とは、簡単に説明すると「腎臓の機能不全」です。

  1. 身体に必要な水分を再吸収できない
  2. 老廃物を尿として排泄できない
  3. 血圧調節のホルモンを作れない

など、腎臓本来の働きができなくなってしまう病気のことを指します。

犬の腎臓病は大きく分けると「慢性腎臓病」と「急性腎臓病」の2種類があり、それぞれ性質や症状が異なります。

慢性腎臓病個体差がありますが、数ヵ月~数年という長いスパンで徐々に腎臓機能が低下してしまう病気です。「無言の病」とも呼ばれ、初期段階だと症状がほとんど現れない怖い病気です。

急性腎臓病文字どおり急激に腎臓機能が低下してしまう病気であり、救急治療が必要となります。

腎臓病の症状

腎臓病は慢性・急性の違いによって、現れる症状も変わります。以下に挙げている症状はあくまで一例ですが、ぜひ参考にしてください!

慢性腎臓病の症状

慢性腎臓病の場合、以下のような症状が現れる可能性があります。

  1. 水を飲む回数や量が増える
  2. 身体が痩せて体重も減少する
  3. 薄い色の尿をたくさんするようになる
  4. 食欲が減退している
  5. 嘔吐が増える
  6. 便秘気味になる
  7. 動きが鈍くなり、じっとすることが増える
  8. 口臭が気になる
  9. 毛艶が悪くなる

これらの症状が現れた時点で、慢性腎臓病はかなり進行している可能性があります。

末期になると、尿毒症(腎不全により老廃物や毒素などが体内にたまると様々な障害を引き起こす)や痙攣といった症状が現れるケースもあるため、早めに動物病院で診察してもらいましょう!

急性腎臓病の症状

急性腎臓病の場合、以下のような症状が現れる可能性があります。

  1. いきなりぐったりする
  2. 嘔吐する
  3. 意識の低下が見られる
  4. 呼吸が荒くなる
  5. 尿の量が急激に減少する
  6. まったく排尿しなくなる
  7. 脱水状態になる

急性腎臓病は治療が遅れると、命を落としかねない危険な病気です。もし上記の症状が現れたなら、すぐ動物病院へ行き獣医師に診てもらいましょう!

腎臓病の原因

腎臓病の原因についても、慢性・急性の違いで変わります。それぞれ考えられる原因をまとめたので、こちらもぜひチェックしてください!

慢性腎臓病の原因

慢性腎臓病のおもな原因は腎臓の炎症であり、年齢が15歳を超えると発症確率が10歳の2倍以上に上昇するといわれています。犬は高齢になると、腎臓に悪影響をもたらす病気にかかりやすくなるため、腎臓がダメージを受け続けた結果、慢性腎臓病へと発展する可能性もあります。

慢性腎臓病と診断された後は、リンやタンパク質量の調整など、腎臓への負担を考慮した食事を検討する必要があります。

急性腎臓病の原因

急性腎臓病については、さまざまな原因が考えられます。例えば、大量出血や脱水症状によって腎臓への血液供給が滞ったり、腎毒性のあるものを誤って食べたりすると腎臓機能が急激に低下し、急性腎臓病を引き起こすことがあるのです。

また、腫瘍・結石による尿路閉塞(おしっこの流れが遮断されている状態)や事故による膀胱破裂で、尿を排泄できない状態に陥った場合にも、急性腎臓病へと発展する可能性が高くなります。

腎臓病(腎不全)の犬におすすめの食事療法のポイントを紹介!

腎臓病(腎不全)の犬におすすめの食事療法のポイントを紹介!

愛犬の腎臓病(腎不全)ケアには、普段の食事を見直して腎臓への負担を抑えることが大切です。

そこで、おすすめの食事療法についても紹介していきます!

タンパク質を制限する

タンパク質は生命活動に欠かせないエネルギーを作る大切な栄養素ですが、尿素に変化する「窒素」を含みます。窒素(尿素)は腎臓のろ過機能によって血液中から取り除かれ、最終的に尿として排泄されます。

つまり、タンパク質を過剰に摂取すると腎臓のろ過作業が増えるので、腎臓に大きな負担をかけることになるのです。ですから、適度にタンパク質を制限して、腎臓への負担を抑えることが大切です!

リンを調整する

ミネラルに含まれるリンは、歯・骨・細胞を作るために欠かせない栄養素ですが、こちらも摂取量には注意しなければなりません。

腎臓病にかかった犬は、腎臓機能の低下によって余分なリンを捨てられなくなり、体内にリンが過剰にたまってしまうのです。

体内のリンが多すぎると、慢性腎臓病を悪化させるといわれているので、適度な摂取量に調整する必要があります。食事療法でリンを調整することにより、腎臓病の犬の生存期間が3倍に延びた(Jacob, 2002)という実証結果も出ていますよ♪

ナトリウムの量に気を付ける

ナトリウムも、細胞が機能するために必要不可欠な栄養素です。ナトリウムの量に関して、犬がナトリウム欠乏に陥るケースはまれなので、摂取するように意識する必要はあまりないでしょう。

また、健康な犬は比較的多くのナトリウム摂取にも耐えられる動物であることがわかっています。しかし、過剰摂取には注意しなければなりません。

慢性腎臓病の進行によって腎臓機能が低下している場合や、心臓の病気がある犬の場合は、ナトリウムをとりすぎると血圧が上がり、腎臓にさらなる負担をかけてしまう可能性があります。

「腎臓病ケア」といった言葉が記載されているドッグフードは、リンやナトリウム量に配慮して作られているので、ナトリウムの調整に役立つでしょう。何を与えるべきか迷ったら、動物病院で専用のドッグフードを選んでもらうこともおすすめです!

必須脂肪酸が含まれているご飯をあげる

必須脂肪酸の一つである「オメガ3脂肪酸」は、腎臓を構成する「ネフロン」の毛細血管の炎症を緩和するといわれている栄養素です。

毛細血管の炎症によって腎臓のろ過機能が低下する可能性もあるため、オメガ3脂肪酸を含んだご飯を与えることも腎臓のケアに役立つでしょう。

ただし、必須脂肪酸は体内で作ることができないので、外部から補う必要があります。食事だけでなくサプリメントでも摂取できるような製品も豊富なので、ぜひ検討してみてくださいね♪

水分をしっかり補給する

犬が腎臓病にかかると、腎臓機能の低下によって必要な水分を体内に残すことができず、尿として多量の水分を失うことがあります。

そうなると、食事と飲水だけでは十分に水分を摂取できず、脱水症状に陥ってしまう可能性もあるのです。

脱水症状を防ぐためには、動物病院で点滴による水分補給が必要になることもあります。定期的に動物病院で診察を受け、脱水気味になっていないかチェックしてもらいましょう!

食欲がない犬の場合はご飯を工夫する

腎臓病によって愛犬の食欲が落ちているときは、ご飯を温めたり、食べやすいように柔らかくしてあげたりすると、食べてくれる可能性があります。柔らかくするときに水を加えるため、柔らかくしたご飯を食べることで水分補給にもつながります!

また、腎臓ケアを目的とした液体フードやサプリメントもおすすめです。シリンジ(注射筒)で直接与えられたり、フードにかけることもできるので、愛犬の食事サポートがしやすくなります。

 

\食欲がない&療法食を食べない愛犬におすすめ/

 

愛犬の腎臓病(腎不全)治療にはどんな方法がある?

愛犬の腎臓病(腎不全)治療にはどんな方法がある?

愛犬の腎臓病(腎不全)の治療は、緊急性や病状に合わせて行なうことが大切です。
そこで、急性腎臓病と慢性腎臓病に分けて、それぞれの治療法をまとめました。以下で紹介している方法はあくまで一例ですが、ぜひ押さえておいてくださいね!

急性腎臓病の治療法

急性腎臓病が起こる原因は、外傷・中毒・感染症・腫瘍・尿路疾患(結石など)とさまざまです。慢性腎臓病が悪化して、急激に腎臓機能が低下する可能性もあります。

いずれにせよ、急性腎臓病にかかった場合、できるだけ早く腎臓本来の働きが回復するように治療を行なわなければなりません。特に、正常に尿を作って排泄できる状態に戻すことが最も重要です。

急性腎臓病は緊急性が高い病気なので、すぐに動物病院で診断してもらい、適切な治療を受けましょう!

慢性腎臓病の治療法

慢性腎臓病の場合、病状によって治療法も変わってくるので、愛犬に合わせて実施することが大切です!

カリウムの調整

慢性腎臓病にかかると、腎臓機能の低下によって高カリウム血症を引き起こす可能性があります。カリウムを調整しなければならない場合、病状が末期まで進行している状態です。

高カリウムの状態を防ぐためには、点滴などで水分補給をしっかりと行ないつつ、尿と一緒にできるだけカリウムを排泄し、ミネラルのバランスを維持する治療が必要となりきます。

脱水症状の対策

動物病院では脱水症状の対策として、点滴による水分・ミネラルの補給を行ないます。脱水症状を防ぐためには水分補給に加えて、ミネラル補給や尿毒症の緩和も必要だからです。

また、血管から挿入する点滴治療だけではなく、皮膚の下に点滴液を入れて毛細血管から徐々に吸収させる「皮下点滴」という方法もよく行なわれています。人間と違って犬の皮膚は伸びやすく、皮膚の下に空間があるため、このような治療が可能なのです。

吐き気・嘔吐の対策

慢性腎臓病にかかると、吐き気・嘔吐を引き起こすケースもよく見られます。これにより食欲がさらに減退してしまうため、吐き気止めや胃酸を抑える治療薬を処方することがあります。

貧血の対策

慢性腎臓病の犬は、腎臓から分泌されるエリスロポエチン(赤血球を作るホルモン)が不足してしまい、腎性貧血に陥る可能性が高まります。そのため、注射でエリスロポエチンを投与したり、貧血がひどいときは輸血を行なったりすることもあります。

まとめ

犬の腎臓病は慢性・急性の2種類に分類されます。それぞれで症状や治療法が変わってくるため、まずは違いを理解することが大切です。特に、慢性腎臓病はなかなか症状が現れないので、小まめな健康チェックや食事療法など、日頃から対策を行なう必要があります。

愛犬の腎臓に少しでも不安がある場合は、動物病院で一度検査を受けてみてくださいね!

主な症状・お悩み
  1. 犬の元気がない
  2. 犬の腎臓病

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