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犬が頭を振る、よく耳をかくのは外耳炎のサイン?病気の治療と予防法を解説

愛犬が頭を振ったり、耳を掻きむしったりしていませんか? もしかすると、外耳炎という病気になっているかもしれません。外耳炎は犬にとって非常に不快な病気であり、放置すると悪化して中耳炎や内耳炎に発展する可能性もあります。

この記事では、犬の外耳炎について、原因、症状、治療法、予防法までを詳しく解説します。 愛犬の耳の異変を見逃さないように、飼い主として知っておくべき知識をしっかり身につけておきましょう。

犬が頭を振ったり、よく耳をかく場合は外耳炎を疑おう

犬がよく耳をかいたり頭を振る場合は外耳炎を疑おう
頭を振る、耳をかくという行為は外耳炎のサインかもしれません。とはいうものの、外耳炎とはどんな病気か分からないという人もいるでしょう。

そこで、まずは外耳炎とはどのような病気なのか詳しく解説します。

外耳炎とは?

犬の外耳炎は、耳の入り口から鼓膜までの耳道部分である外耳道に炎症がおこる病気です。外耳道の炎症が強いと耳介の部分も炎症を起こすことがあります。犬にとって非常に不快な病気であり、放置すると悪化して鼓膜から奥の中耳炎や内耳炎に発展する可能性もあります。
外耳炎には炎症の時間経過によって急性外耳炎と慢性外耳炎の2種類に分けられます。

急性外耳炎

突然起こる外耳炎で、耳の赤み、痛み、かゆみ、耳だれなどが主な症状です。適切な治療によって短期間で治癒する炎症です。

慢性外耳炎

長期間にわたって続く外耳炎で、慢性的に赤み、かゆみや耳垢の蓄積が見られたり、耳介、耳孔、耳道の皮膚が厚くなったり、黒ずんだりすることがあります。獣医療では、何日以上炎症が続いた場合に慢性外耳炎と分類するかは定められていませんが、約1か月以上症状がみられる場合は慢性とする報告もあります。

外耳炎の原因

犬の外耳炎の原因は様々ですが、主なものを以下に挙げます。

  1. 脂漏(しろう)
  2. 内分泌疾患
  3. 皮膚炎
  4. 外部寄生虫疾患
  5. 異物

脂漏(しろう)

生まれつき体質的に皮脂の分泌が多く、耳垢が溜まりすぎることによって生じる外耳炎です。若い頃から発症し、高温多湿となる春〜夏に症状が悪化し、冬になると症状が軽くなります。

このタイプの外耳炎が起きやすい犬種には、トイ・プードル、チワワ、ミニチュア・ダックスフンド、シー・ズー、フレンチ・ブルドッグ、ゴールデン・レトリーバーなどが挙げられます。暑くなる時期は特に耳の状態に気をつけてあげましょう。

内分泌疾患

甲状腺機能低下症や性ホルモンなどのホルモン分泌異常に関連した全身の病気(内分泌疾患)が原因で、成犬になってから後天的に脂漏(皮脂、耳垢が増えやすい)体質となり、外耳炎を起こすことがあります。

このタイプの外耳炎では、高温多湿の季節だけでなく冬でも症状がみられます。中〜高齢犬で冬季に初めて外耳炎になったような場合は、内分泌疾患にも注意が必要です。

皮膚炎

外耳炎を起こす代表的な皮膚炎として、犬のアトピー性皮膚炎と食物アレルギーがあります。犬のアトピー性皮膚炎は1〜3歳で発症し、脂漏と同様に高温多湿の季節に症状が悪化して、冬には症状が軽くなります。

食物アレルギーによる外耳炎の場合、発症する年齢は様々です。普段食べている食べ物が原因となるため、季節に関係なく症状がみられます。

どちらも耳の赤みやかゆみといった急性の皮膚炎から始まり、炎症の悪化に伴って耳垢が増えたり、細菌や真菌が増えることで、症状がさらに悪化して慢性化する場合もあります。

外部寄生虫疾患

耳周辺に感染する寄生虫が原因となって起こる外耳炎です。代表的な寄生虫はミミダニで、外耳道に感染し、主な症状としてかゆみと黒っぽい大量の耳垢が出ることが特長です。

また、主に耳介の皮膚に脱毛や炎症がみられる場合は、ニキビダニ症が疑われます。ニキビダニは健康な犬の皮膚にもいる寄生虫で、通常皮膚炎をおこすことはありませんが、子犬や高齢犬、又は病気などによって免疫力が低下しているときに、ニキビダニが増えすぎて皮膚炎をおこすことがあります。

異物

耳(耳道)の中に植物(芒(ノギ)など)が入りこんでしまうことで起きる外耳炎です。通常、片側の耳にだけ突然症状が出ます。急に頭を激しく振りだしたり、片側にしきりに傾けたりする、耳に触られるのを嫌がる、激しく耳を掻きむしるなどの行動がみられます。

異物をとるには、動物病院で麻酔をかけた状態での治療が必要となる場合がありますので、異物が疑われる場合は、家庭での耳掃除などむやみにいじることはせず、すみやかに動物病院を受診しましょう。

外耳炎の症状

外耳炎になると耳に痛みやかゆみが生じます。そのため、耳をひっかいたり、地面にこすりつけたりする動作が多くなります。

健康な耳では、耳垢は自然と体の外に排出されるような仕組みになっているため、溜まり過ぎることはありません。しかし、先述のような要因で耳道内の環境が悪化すると、耳垢が排出できずに溜まってしまいます。
耳垢が溜まりすぎると細菌や真菌が繁殖しやすくなり、外耳炎が悪化してかゆみや痛み、耳だれ(耳から出る臭い膿状の液)の原因になります。

以下の症状があるときは外耳炎の疑いがあるので病院で診てもらいましょう。

  1. 耳を地面にこすりつける
  2. 何度も耳をひっかく
  3. 耳から耳だれがあり、悪臭がする
  4. 音や声に対する反応が鈍くなる

外耳炎になりやすい犬の特徴

下記のような犬は、耳の中が高温多湿になりやすく、外耳炎を繰り返してしまうことがあります。

  1. 耳が垂れている犬:レトリーバーやダックスフンド、コッカースパニエルなど
  2. 外耳道に毛が多く生えている犬:テリアやプードルなど

他にも、シャンプーの際に耳の中にシャワーをあてて洗ったり、耳を洗浄液で洗いすぎることも、かえって外耳道を多湿の環境にしてしまうことで、外耳炎になるリスクがあるので気をつけましょう。外耳炎は再発の可能性が高い病気なので、愛犬が当てはまる場合は特に注意しましょう。

外耳炎の治療について

外耳炎の治療について

犬の外耳炎の治療法は、原因や症状によって異なりますが、一般的には以下の治療法があります。

  1. 投薬治療
  2. 耳掃除(外耳道の洗浄)
  3. 外科手術

いずれにしても、外耳炎は早めに獣医師に診察してもらい、適切な治療を受けることが大切です。

治療方法は投薬治療がメイン

外耳炎になった場合、まずは耳をきれいに洗ってあげます。その後、投薬治療を行うことが多いです。

ただし、原因や症状によって治療法は変わります。アレルギーが原因であれば内服薬による治療、寄生虫が原因のときは駆虫薬を全身に投与することもあります。

自己判断での人間用の薬の使用は厳禁外耳炎の病気の治療には必ず獣医師から処方された治療薬を使いましょう。犬の皮膚と人間の皮膚では敏感さが異なります。外耳炎の疑いがある場合は必ず動物病院に連れていき、獣医師の指示に従いましょう。

治療期間目安は2週間~、長期化すると数か月になることも

外耳炎の治療期間の目安は1〜4週間程度です。

獣医師が状態をチェックした上、治療を続けるかどうかを判断します。このとき、犬がかゆがらなくなったり、耳垢が減ったりしたからといって、勝手に治療をやめてはいけません。

外耳炎は再発性の高い病気なので、一度治ったと思ってもまたすぐに再発してしまう可能性があります。自分の判断ではなく、獣医師の指示に従いましょう。

また、外耳炎の原因がアレルギーの場合は、耳の炎症だけでなく、アレルギーに対する全身的な治療を行っていく必要があるため、症状によっては治療に数か月かかってしまうこともあります。

外耳炎の予防方法

外耳炎の予防方法

最後に、愛犬が外耳炎になってしまわないためにはどうすればよいのか、予防法について解説します。

水分の拭き取り

シャンプーやプール後は、耳の中の水滴をしっかり拭き取りましょう。垂れ耳の犬種は、耳毛もしっかりと乾かすことが大切です。

異物やアレルギー対策

散歩中に草の種などが入らないよう注意し、アレルギーがある場合は適切な治療を受けましょう。
食物アレルギーの検査や、環境アレルゲンの除去(ハウスダスト・ダニ・花粉)などが代表的なアレルギー対策です。

また、良質な食事やサプリメントで皮膚バリア機能を強化してあげることも大切です。愛犬に合った対策をするために獣医師と相談することをおすすめします。

耳周りのチェックと定期的な耳掃除

予防法の中でも、まず重要なのは耳周りのチェックをしてあげることです。

外耳炎は珍しい病気ではないので、気をつけてもなってしまうことがあります。何度も外耳炎になる場合は定期的に動物病院で状態をチェックしてもらいましょう。
家でできる対策としては、定期的に耳掃除をして耳内を清潔に保ってあげることが大切です。

耳掃除のやり方は、まずイヤークリーナーやイヤーローションといった洗浄液を耳の中に数滴流し入れます。その後、耳の根元の部分をやさしく何回か揉んであげます。その後は犬が自分で頭を振って耳の中の洗浄液を外に出しますので、耳の外に出てきた汚れた洗浄液をやさしく拭きとってあげましょう。

コットンにクリーナーやローション、水を染み込ませ、外から見える部分だけを軽く拭いてあげるのもおすすめです。

この時綿棒などで耳掃除をすると逆に耳を傷つけてしまう恐れがあるので決してしないようにしましょう。

外耳炎では、痛みやかゆみによって耳を触られることを嫌がる場合も多くあります。犬が嫌がる場合は決して無理に自宅で耳掃除を行わず、必ず動物病院で耳を診てもらうようにしてください。

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頻度の目安は外耳炎が無く、定期的な耳掃除の場合は月に1〜2度を目安に行うことが多いですが、耳の汚れ具合や犬種、個体によっても異なります。耳掃除の頻度は一度、獣医師に相談してみることをおすすめします。

愛犬の耳は定期的にチェックしてあげよう!

愛犬が耳をかいたり頭を振ったりする動作をしている場合、外耳炎になっている可能性があります。
特に回数が多い場合は、耳周りのチェックをし、動物病院に連れて行き獣医師に診てもらうようにしましょう。

外耳炎は特に犬によくある病気です。大切な愛犬が外耳炎にならないために、定期的な耳のチェックと耳掃除などのケアをしてあげてくださいね。

主な症状・お悩み
  1. 犬のかゆみ
  2. 犬の耳

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