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【獣医師監修】犬のワクチン徹底ガイド | ワクチンの種類や接種後のケアを解説

ワクチン接種は、愛犬を危険な感染症から守るための大切な予防策です。しかし、一口にワクチンといってもさまざまな種類があり、どれをいつ接種すればいいのか悩んでしまいますよね。

そこでこの記事では、犬のワクチン接種について詳しく解説します。ワクチン接種の必要性から、ワクチンの種類や接種スケジュール、費用、そして接種後のケアまで、必要な情報をまとめました。愛犬の健康を守るために、ぜひ参考にしてください。

この記事では以下のことがわかります

  1. ワクチンを接種する重要性
  2. ワクチンの種類とワクチンで予防できる感染症
  3. ワクチンを接種するタイミング
  4. ワクチンの接種前後で気をつけること

そもそもワクチンはなぜ必要?犬がワクチンを接種する重要性

ワクチン接種は、感染症に対する免疫(抵抗力)を獲得するために行われます。

感染症のもととなる弱毒化または不活化した病原体を体内に注射することで、免疫システムがそれを認識し、抗体を作るように訓練されます。これにより、同じ病原体に再び遭遇した際に、迅速に抗体を作れるようになり、感染を防ぐか症状を軽減できるのです。

ワクチンで予防できる病気のなかには、重篤な症状を引き起こし、場合によっては命に関わるものもあります。このような病気から愛犬を守るためにも、ワクチンは重要な存在なのです。

また、ワクチンの接種は「集団免疫」の形成にも貢献します。十分な数の犬が免疫を持つことで、病気の大規模な流行を防げることもポイントです。

犬が接種すべきワクチンは何種類?予防できる病気も紹介

犬の画像

犬が接種すべきワクチンには、法律で義務付けられているものと、任意で接種するものが存在します。これらのワクチンを接種することで、さまざまな感染症から愛犬を守れます。

ここでは、犬が接種すべきワクチンとその予防できる病気について詳しくみていきましょう。

接種が義務付けられている狂犬病ワクチン

狂犬病ワクチンは、生後91日以上の犬に毎年1回の接種が義務付けられています。これは、狂犬病予防法という法律で定められていて、飼い主としての義務です。

狂犬病は、発症するとほぼ100%死亡する非常に恐ろしい病気です。また、犬だけでなく人間を含むすべての哺乳類に感染する可能性があります。狂犬病に感染した動物の唾液中にウイルスが含まれていて、噛まれることによって感染すること(咬傷感染)が特徴です。

狂犬病は、日本国内では長い間発生していませんが、海外では依然として発生している地域があります。そのため、日本国内での発生を防ぐためにも、狂犬病ワクチンの接種は非常に重要です。

接種することが推奨されるコアワクチン

コアワクチンとは、すべての犬に接種が推奨されるワクチンのことです。コアワクチンで予防できる病気は、感染力が強く、重篤な症状を引き起こす可能性の高いものが含まれます。

以下では、コアワクチンで防げる病気について詳しく解説します。

犬パルボウイルス感染症

犬パルボウイルス感染症は、非常に感染力が強いウイルス性の病気です。主に子犬に多く見られ、激しい血の混じった下痢や嘔吐、脱水症状などを引き起こします。人間へ感染することはないものの、犬の死亡率が高い病気であるため注意が必要です。

犬ジステンパーウイルス

犬ジステンパーウイルス感染症は、発熱や鼻水、咳などの呼吸器症状や、神経症状を引き起こすウイルス性の病気です。感染した犬との直接接触で感染するほか(接触感染)、鼻水や便、尿などの分泌物や排泄物、咳やくしゃみの飛沫(飛沫感染)でも感染します。

非常に感染力が強いウイルスの1つで、致死率も高い病気です。特にウイルスへの抵抗力の低い子犬やシニア犬は、二次感染のリスクが高く、重篤な症状を引き起こす可能性もあるため注意が必要です。

犬伝染性肝炎

犬伝染性肝炎は、犬アデノウイルス1型によって引き起こされる肝臓の病気です。発熱や食欲不振、黄疸などの症状が現れます。

特に1歳以下の犬での致死率が高く、感染力も高いことが特徴です。空気感染はしませんが、感染した犬の尿や唾液など、分泌物がほかの犬の口内に入ることで感染(経口感染)します。

犬伝染性喉頭気管炎

犬伝染性喉頭気管炎は、犬アデノウイルス2型による呼吸器症状を引き起こす病気です。非常に伝染力が強く、感染した犬の咳やくしゃみによって排出されたウイルスや細菌を含む飛沫を吸い込むことで発症(空気感染)します。特にペットホテルやトリミングサロンなど、多くの犬が集まる場所で集団発生しやすいことが特徴です。

犬伝染性喉頭気管炎にかかると、乾いた咳や発熱、鼻水など、人間の風邪と同じような症状が現れます。体力のない子犬やシニア犬、ほかの病気を持っている犬などの場合は、気管支炎や肺炎に進行し、重症化するリスクもあるため注意が必要です。

感染した犬の咳やくしゃみによって排出されたウイルスや細菌を含む飛沫を吸い込むこと(飛沫感染)、または病原体が付着した食器やケージ、おもちゃなどを共有すること(接触感染)で広がります。

レプトスピラ症(※条件付きコア)

レプトスピラ症は、汚染された土壌や水を介して感染する細菌性疾患です。症状には発熱、消化器症状、筋肉痛、倦怠感、食欲不振、黄疸、臓器不全などがあります。

症状が出ない場合もあるため、感染の有無に気づかない可能性があることに注意が必要です。また、人にも感染するケースもあるため、犬だけでなく家族や地域社会を守るためにもワクチン接種が推奨されます。

ただし、レプトスピラ症は地域や個体などの一定の条件を満たした場合のみ、対策が必要になる疾患です。レプトスピラ症の対策が必要かどうかは、かかりつけ医に相談するようにしましょう。

状況にあわせて接種をおすすめされるノンコアワクチン

ノンコアワクチンとは、犬の生活環境や地域などによって接種が推奨されるワクチンです。

ノンコアワクチンで予防ができる感染症としては、以下のようなものがあります。

ノンコアワクチンで予防ができる感染症

  1. ボルデテラ・ブロンキセプチカ
  2. 犬パラインフルエンザウイルス
  3. 犬インフルエンザ
  4. ボレリア・ブルグドルフェリ(ライム病)
  5. 犬リーシュマニア症

コアワクチンと同様に、獣医師と相談して接種を検討しましょう。

複数の病気を予防できる混合ワクチン

混合ワクチンとは、複数の病気を同時に予防できるワクチンです。一般的には、5種混合ワクチンや6種混合ワクチンなどが広く利用されています。

そのほかにも、予防できる病気の数が多い7種混合ワクチンや8種混合ワクチンなど、いくつかの種類があることが特徴です。

ただし、混合ワクチンを接種する場合は、事前に獣医師と相談し、どの種類のワクチンが必要かを決めることが大切です。

犬にワクチンを接種させるタイミング

犬のサンプル画像

ワクチンスケジュールは、犬の年齢、健康状態、生活環境に応じて獣医師が決定することが前提です。

一般的には、生後6〜8週齢の子犬の頃からワクチン接種を開始します。ほとんどのワクチンは、初回の接種後に免疫を増強させるための追加接種が必要で、その後も定期的な接種が推奨されます。これにより、適切な免疫力を維持できます。

一般的な犬用ワクチンの費用

犬用ワクチンの費用は、ワクチンの種類や動物病院によって異なります。一般的に、子犬の時期に接種する混合ワクチンは、1回あたり数千円程度が目安です。ただし、混合ワクチンの場合は、対応できる感染症の数が増えるほど費用が高くなることが特徴です。

また、大人になってからの追加接種の費用も、ワクチンの種類や動物病院によって異なります。

ワクチン接種の費用は、動物病院のWebサイトや電話で確認できます。費用だけでなく、ワクチンの種類や接種スケジュールについても、事前に確認しておきましょう。

ワクチン接種当日に気を付けたいこと

ワクチン接種当日は、犬の体調をよく観察することが大切です。接種前に、食欲や元気がない、下痢や嘔吐などの症状が見られる場合は、獣医師に相談しましょう。

ワクチン接種後は、安静に過ごさせることが大切です。激しい運動やシャンプーは避け、ゆっくり休ませてあげましょう。接種後、数時間から数日程度、発熱や食欲不振、接種部位の腫れなどの症状が見られることがありますが、通常は一時的なものです。

ワクチン接種後の異常反応はまれなものの、もし症状が長引いたり、悪化したりする場合は、すぐに獣医師に連絡しましょう。

ワクチン接種後に起こる副反応

診断を受ける犬の画像

ワクチン接種後、犬によってはさまざまな副反応が見られることがあります。これらの副反応は、通常は軽度で一時的なものですが、まれに重篤な症状を引き起こすこともあります。ワクチン接種後の犬の様子を注意深く観察し、異常が見られた場合は、速やかに獣医師に相談することが大切です。

ここでは、ワクチン接種後に起こりうる主な副反応について解説します。

アナフィラキシーショック

アナフィラキシーショックは、ワクチン接種後にまれに起こる重篤なアレルギー反応です。呼吸困難、嘔吐、下痢、虚脱などの症状が急速に現れます。アナフィラキシーショックは命に関わる危険な状態ですので、これらの症状が見られた場合は、すぐに獣医師の診察を受けてください。

ワクチンアレルギー

ワクチンアレルギーは、ワクチンに含まれる成分に対するアレルギー反応です。発疹、かゆみ、顔の腫れなどの症状が見られることがあります。

これらの症状は、通常は軽度で自然に治まることが多いですが、症状がひどい場合は獣医師に相談することをおすすめします。

接種部位の痛み・かゆみ

ワクチン接種後、接種部位に痛みやかゆみが生じることがあります。これは、ワクチンに対する正常な免疫反応によるもので、通常は数日で治まります。犬が接種部位を過度に舐めたり、引っ掻いたりしないように注意しましょう。

接種部位にしこりができる

ワクチン接種後、接種部位にしこりができることがあります。これは、ワクチンに対する炎症反応によるもので、通常は数週間から数ヶ月で自然に吸収されます。

ただし、まれにしこりが大きくなったり、痛みを伴ったりするケースがあります。

ワクチン接種後のケア

ワクチン接種後の数日間は、特に注意深く様子を観察し、愛犬が快適に過ごせるように配慮しましょう。

まず、接種当日は激しい運動やシャンプーを避け、安静に過ごさせてください。接種部位を過度に触ったり、舐めたりしないように注意することも大切です。

また、ほとんどの犬はワクチン接種後には何も副作用が出ない、または出ても軽い症状で済みますが、呼吸困難、けいれん、意識喪失などの重篤な症状が出た場合は、すぐに獣医師に相談してください。

獣医師とワクチン接種について相談しよう

この記事では、犬のワクチン接種について解説しました。

ワクチン接種は、愛犬を重篤な感染症から守るために非常に重要です。しかし、ワクチンには副反応のリスクも伴います。ワクチン接種後の愛犬の様子を注意深く観察し、何か異常が見られた場合は、速やかに獣医師に相談しましょう。

また、愛犬の健康状態を常に把握し、適切な時期に適切なワクチンを接種することが大切です。この記事を参考に、獣医師と相談しながら、愛犬のワクチン接種を検討してみましょう。

主な症状・お悩み
  1. 柴犬
  2. 犬がシャンプーを嫌がる
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