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【獣医師解説】愛犬の関節が痛そう…これって関節炎?症状と対策を解説

最近、愛犬の動きが以前より鈍くなったり、散歩に行きたがらなくなったりといった変化はありませんか?特にシニア犬に差し掛かると、こうした様子が見られることが増えます。

もしかしたら、そのサインは関節の痛みが原因かもしれません。犬の関節炎は、加齢とも深く関わっており、多くの飼い主さんが直面する可能性のある病気です。

この記事では、獣医師の視点から、犬の関節炎の具体的な症状や、ご家庭でできるケア、そして大切な予防法について詳しく解説します。愛犬の小さな変化を見逃さず、健やかな毎日をサポートしてあげましょう。

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犬の関節炎とはどんな病気?

犬の関節炎とは、関節の中にあるクッションの役割を持つ軟骨が、加齢や体重による負荷などによってすり減り、骨同士がこすれて痛みや炎症を引き起こす病気です。特にシニア犬や体重の重い大型犬、遺伝的に関節が弱い犬種で多く見られます。

痛みから動くことをためらうことで、散歩や遊びといった楽しみが減り、愛犬の生活の質(QOL)を大きく下げてしまう可能性があります。進行性の病気であるため完治は難しいですが、早期に気づいて適切なケアを始めることで、痛みを和らげ、病気の進行を穏やかにすることが期待できます。

犬の関節炎の症状チェックリスト

愛犬の関節炎は、ゆっくりと進行するため初期段階では気づきにくいことがあります。普段の生活の中での些細な変化が、実は関節炎のサインかもしれません。

ここでは、症状を「初期」「進行」「重症化」の3つの段階に分けて解説します。普段の様子と見比べて、当てはまるものがないかチェックしてみましょう。

初期症状

関節炎の初期段階では、非常に気づきにくいサインが見られます。特に、以下のような行動が見られるようになった際は注意しましょう。

  1. 朝起きた時や、長時間寝ていた後の動き出しがぎこちない
  2. 歩き始めだけ少し足を引きずるように見える
  3. ソファや車への乗り降りを一瞬ためらう

これらの症状は、少し動いているうちに見られなくなることも多いため、見過ごされがちです。しかし、これらは関節に痛みが出始めている重要なサインであり、この段階で気づけるかどうかが、その後のケアにとって非常に大切になります。

以下の記事では、犬がスキップをするようなしぐさを見せる場合に、注意が必要な病気について解説します。しぐさが気になる方は、ぜひあわせて確認してみてください。

進行症状

関節炎が進行すると、痛みによる行動の変化がよりはっきりと表れます。例えば、以下のような症状が見られる場合は、症状が進行している可能性があります。

  1. 明らかに片足をかばって歩く
  2. 散歩の途中で頻繁に座り込んだり、帰りたがったりする
  3. 階段や段差の上り下りを完全に避けるようになる

また、痛みのある関節を触られるのを嫌がったり、抱き上げようとすると怒ったりすることもあります。活動量が減少し、寝ている時間が増えるのもこの時期の特徴です。

ここまで症状が進むと、愛犬は慢性的な痛みを感じている可能性が高いでしょう。

重症化のサイン

症状がさらに重くなると、日常生活に大きな支障をきたします。

  1. 痛がる方の足を全く地面につけようとしない
  2. 関節が腫れて熱を持っている
  3. 痛みで鳴き声をあげる
  4. 自力で起き上がれない

このようなサインは、重症化している可能性を示します。食欲や元気が完全になくなってしまうことも少なくありません。このような状態は、愛犬にとって非常につらい状況です。少しでも当てはまる様子が見られたら、すぐに動物病院を受診してください。

以下の記事では、犬が足を浮かせるしぐさを見せる場合に、考えられる病気やケガについて解説しています。愛犬のしぐさが気になる方は、ぜひ参考にしてみてください。

関節炎の治療・ケア方法

元気に走り回る子犬のイメージ画像

犬の関節炎の治療は、痛みを管理し、病気の進行を遅らせ、生活の質を維持することを目的とします。動物病院での治療と、ご家庭でできる日々のケアを組み合わせることが、症状の改善には欠かせません。

ここでは、代表的な治療法とケアについてご紹介します。

投薬による治療

動物病院では、関節炎の痛みと炎症を抑えるために、消炎鎮痛剤(NSAIDs)が処方されるのが一般的です。

これらの薬は、痛みを効果的に和らげ、愛犬の活動性を取り戻す助けとなります。また、関節軟骨の成分を補う注射など、症状の段階に応じた治療法も選択肢となります。

一方で、どの薬も獣医師の診断と処方が必要です。副作用のリスクも考慮し、定期的な診察を受けながら、愛犬に合った治療を進めていきましょう。

サプリメント

関節の健康維持をサポートするために、サプリメントを取り入れるのも有効なケアの一つです。グルコサミンやコンドロイチン、オメガ3脂肪酸などは、関節の軟骨成分を補ったり、炎症を和らげたりする効果が期待されています。また、最近注目されている成分として、コラーゲンやグルコサミンなど関節ケア成分を多く含む卵殻膜もあります。

これらは医薬品ではなく、あくまで健康を補助する食品という位置づけですが、日々のケアに取り入れることで、関節の健康を長期的にサポートできるでしょう。

多くの種類がありますので、どれを選べば良いか迷う場合は、かかりつけの獣医師に相談するとよいでしょう。

リハビリや運動療法

関節炎になると、痛みから動かなくなり、筋力が低下してしまいます。筋力が落ちると、さらに関節に負担がかかるという悪循環に陥りがちです。そのため、無理のない範囲での運動療法やリハビリが求められます。

例えば、水中を歩くハイドロセラピーは、浮力によって関節への負担を減らしながら筋力を維持するのに効果的です。また、ご家庭でできる関節の曲げ伸ばし運動や、優しくマッサージをして血行を促進することも、痛みの緩和につながります。

必ず自己判断で行わず、獣医師や専門家の指導のもとで始めてください。

生活環境の見直し

ご家庭の環境を少し見直すだけで、関節炎の犬の負担を大きく減らすことができます。フローリングなどの滑りやすい床は、足腰に大きな負担をかけます。カーペットやマットを敷いて、滑らないように工夫してあげましょう。

また、ソファやベッドへの上り下りのために、スロープやステップを設置するのも有効です。寝床は、体が沈み込みすぎない適度な硬さのクッションを用意し、起き上がりやすい場所に置いてあげるなどの配慮も大切です。

犬の関節炎を予防する3つのポイント

関節炎は一度発症すると完治が難しい病気ですが、日々の生活で意識することで、発症のリスクを下げたり、進行を遅らせたりすることが可能です。

愛犬がいつまでも元気に歩けるように、以下の3つのポイントを心がけましょう。

肥満は、関節に大きな負担

適切な体重管理

をかける最大のリスク要因の一つです。体重が重ければ重いほど、歩いたりジャンプしたりするたびに、関節には余計な圧力がかかってしまいます。愛犬の犬種や体格に合った適正体重を維持することが、最も効果的な関節炎の予防法と言えるでしょう。

愛犬の体重を維持するためには、日々の食事量を適切にコントロールし、定期的におやつやフードの量を見直すようにしましょう。愛犬の体を触って、肋骨が確認できるかなどをチェックする習慣をつけましょう。

以下の記事では、愛犬の肥満対策について解説しています。愛犬の体重が気になる方は、この記事とあわせてご覧ください。

若い頃からの関節ケア(サプリメントや運動)

関節ケアは、シニア期になってから始めるものと思われがちですが、実は若い頃からの積み重ねが重要です。

特に関節に負担がかかりやすい大型犬や、遺伝的に関節疾患のリスクがある犬種は、成長期から注意してあげましょう。過度なジャンプやコンクリートの上での激しい運動は避け、関節の健康をサポートする成分が含まれたフードやサプリメントを予防的に取り入れることも選択肢の一つです。

将来の関節トラブルのリスクを減らすために、早めのケアを心がけてあげてください。

早期発見が大切!定期的な健康チェック

関節炎の症状はゆっくりと進行するため、飼い主さんが日々の小さな変化に気づいてあげることが何よりも重要になります。歩き方や座り方、活動量の変化などを日常的に観察する習慣をつけましょう。

「少しおかしいな?」と感じたら、自己判断せずに早めに動物病院に相談することが、重症化を防ぐ鍵となります。また、症状が出ていなくても、シニア期に差し掛かったら定期的に健康診断を受け、獣医師に関節の状態をチェックしてもらうと安心です。

まとめ

愛犬の関節炎は、痛みによって日々の楽しみを奪ってしまう可能性のある病気です。特にシニア犬にとっては、生活の質に直結する深刻な問題となります。

しかし、初期のサインを見逃さず、早期に対策を始めることで、その進行を穏やかにし、痛みを和らげてあげることが可能です。適切な体重管理や生活環境の見直し、そして必要に応じた治療やサプリメントの活用など、できることはたくさんあります。

愛犬の健やかな毎日のために、気になる変化があれば、ぜひ一度かかりつけの動物病院に相談してみてください。

関節サプリメント「モボフレックス」その役割とは?選び方と注目の成分を解説

主な症状・お悩み
  1. 柴犬
  2. 犬がシャンプーを嫌がる
  3. 犬が吐く
  4. 犬が咳をする
  5. 犬が太ってきた
  6. 犬が散歩を嫌がる
  7. 犬が痩せてきた
  8. 犬が食べない
  9. 犬に好き嫌いがある
  10. 犬のアトピー

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